【OCHABIの視点】環境を知ろう 森林編 ブランド木⁈②

こんにちは、指導部の戸田です。

前回、天然林・人工林ともに三大美林があることをお話ししました。
今回は、天然林の日本三大美林を紹介していきたいと思います。

■青森県の 青森ひば
■秋田県の 秋田すぎ
■長野県・岐阜県の 木曽ひのき

それぞれどのような林木なのでしょうか。


青森ひば

「ひば」とは「あすなろ」のこと。青森ひばはヒノキアスナロとも呼ばれ、雪の多い地方でなければ育たないといわれています。
北の厳しい風雪に耐えながら、長い年月をかけてじっくりと成長する青森ひばは緻密で狂いが少なく、木目も美しい木材です。
代表的な建築物としては「中尊寺金色堂」で、建立から900年を経て今なお健在です。
また豪雪ニュースでおなじみの酸ヶ湯温泉にある「千人風呂」は青森ひばを使ったお風呂。ヒノキチオールのアロマ効果も相まってリラックスできそうですね。



秋田すぎ

秋田はもともと天然のすぎ林が多く見られる地域で、それに伴って「酒樽」や「曲げわっぱ」の製作など、盛んなすぎ文化も特徴的です。
豊臣秀吉が朝鮮出兵のための造船や伏見城建築の際に、天然秋田すぎ材を献上させていることから、その名声ぶりがうかがえます。
また天然林の減少を危惧した秋田藩によって250万本にもわたる植林を遂行するという大規模な林政改革を礎に、今日のまさに “宝の山” が築かれたことも注目です。

 

木曽ひのき

長野県から岐阜県にわたる森林地帯で生産される天然ひのきを指します。
平均樹齢280年もの林が維持・育成されており古くから伊勢神宮の遷宮用材や高級建築用材として重用されてきました。
スラリと伸びる材質や木材の肌目の美しさ、優れた耐久性や抗菌性といった長所を持ちあわせており、「法隆寺五重塔」の心材にも用いられているとのこと(ということは1,300年以上も建っているということになります)。

最近では都会の生活の中で木のことはほとんど話題にはなりませんが、こうしてみてみると我々の身近なところに素晴らしい素材やそれにまつわるエピソードが転がっていることがわかります。
この他にも森林や木材には様々ないわれがあるようです。

みなさんも、物質的に恵まれた現代になってからもなおまだ生き続けるエネルギーの源に改めて学んでみませんか。

次回は、人工林の日本三大人工美林を紹介していきたいと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。



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