【CSA -2024 3rd Presentation- 特別審査員】川﨑朱美子さんに密着取材しました(総評編)
こんにちは。講師の青木です。
さて1年生は夏期特別実習に取り組んでいます。
3日目はからはいよいよ「作品制作」に入ります。
さてここで「作品」という言葉が出てきましたが、果たして「作品」とは何でしょうか。
1日目の「色を知る」2日目の「文字の形を知る」でも作業はしていました。
しかしそれらは「作品作り」ではありません。あくまで「トレーニング」です。
どんなに綺麗に色を塗っても、どんなに正確に文字が組めてもそれは技術習得であって作品ではないのです。
美術の専門学校に進学を決める高校生の多くは「上手くなりたい」という動機で進学をします。
上手く絵が描けるようになりたい。
そういった声をよく聞きます。
では「上手い絵」とは一体どういったものなのでしょう。
なかなか難しい質問ですよね。
これに応えるためには自分自身に問いかけてみる必要があります。
答えは人によって違いますが、私は「上手い絵」というのは「第三者に伝わる絵」だと思います。
そういう意味で、技術的な上手い下手は大して重要ではなくなります。
どんなに稚拙でも相手に届けばそれはとてもいいのではないでしょうか。
逆にどんなに技術が優れていても、相手が共感してくれなければ意味はないのではないでしょうか。
「トレーニング(技術習得)」と「作品制作」の違いに話を戻したいと思います。
作品制作が技術をひけらかすことでなく、第三者に伝えるためのものだとすると、制作する上で欠かせない「あるもの」が必要になってきます。
その「あるもの」とは「伝えたいこと」です。
制作者自身に伝えたいイメージがなければ、何も伝わりません。
「作品」になるかならないかは、作者の中の伝えたいイメージが
どこまで明確に思い描けるかによります。
少し長くなったので、次回の記事でもう少し詳しく、「伝えたいイメージ」について書いてみたいと思います。