【CSA 4th Presentation】株式会社karna 森本 美紀子さんを特別審査員にお迎えします!
こんにちは。指導部 の佐々木です。
先日行われた「HUMOR DESIGN AWARDS-2019 1st Presentation-」で特別審査員としてお招きした株式会社Xenomedia Blend 代表取締役 池辺政人さんの審査状況をレポートします。
池辺さんの審査に立ち会って驚愕したのは一人一人の学生と展示に立ち向かう真摯さです。なんとご自身の昼食時間も返上されて、プレゼンを聞いて欲しいすべての学生のプレゼンを丁寧にお聞きになり、コメントを述べられていました。(そうされた理由はすごく大切な発言として表彰式の総評時に述べられることになります。乞うご期待)!
主な審査コメントを抜粋します。今回は初参加の初々しい新入生達の展示への審査風景にフューチャーしてみました。実は彼らは入学してまだ2ヶ月なのです。御茶美おそるべし!荒削りでも良い!習作ではない、全てが実践、それが御茶の水美術専門学校のゼロワークです。
さて、どんな企画に、池辺さんのどんな反応が返って来るのでしょうか。ワクワク!
『焚き火ライト』という焚き火の炎のような照明器具の提案ついてついて
(池辺氏)「ライトがメラメラするとより焚き火っぽくなります。技法的な指導を受けると解決します。」
『男性用スカート enchanter』の提案
学生が体の穴の数が男性と女性では異なることをテーマにデザインをしたという説明に対して
(池辺氏)「縫製までしてプロトタイプを実寸で仕上げたのは、すばらしい。ちなみに20代社会人をどう捉えていますか?」
『脚時計』という足に装着するベルト型の時計の提案に対し
(池辺氏)「女性の太腿に絞り込んだ方が良い。」
『ZOOTOMO 』というライオン型の絨毯の提案に対して
(池辺氏)「臓器の部分の仕組みがとても面白いです。」
『おかえり君』という一人暮らしの20代社会人の孤独を癒すアイテムの提案に関しては、
(池辺氏)学生がモックの扉を開けた途端、爆笑!「君は面白さを発見することの天才ですね~」と絶賛
『Cooking Grandfather』という企画に対して
(池辺氏)「もう少しおじいちゃんに振り切った方が良い。」
『片付いて見える机』という片付けが苦手な人へのちゃぶ台の提案では
(池辺氏)「片付け出来ない女性が多いんだね。ザバーとちゃぶ台返しをやれば片付くのが良い。」
『ゴックンアニマル』というワニをモチーフにした雑貨の提案に対しては
(池辺氏)「ところでワニであるべき理由は何ですか?」
『Cooler Bear』クマの口から飲む携帯用冷却器の提案について
(池辺氏)「何でクマなのか、そしてこの製品は、どういうシーンで活躍すると思いますか?」
『Mission Box』というティッシュにミッションがプリントしてあり、取り出した人が多いそのミッションを遂行しなくてはいけないというティッシュボックスの提案に対しては
(池辺氏)「一枚一枚ティッシュにプリントしたんだ、頑張ったね、とても良く出来ています。後でみんなでカエルの歌歌ってね」
(註)そのティッシュにはカエルの歌を歌えというミッションがプリントしてある。
『おかえりニャンコ』という猫のぬいぐるみが靴の消臭をする雑貨に対しては
(池辺氏)「かわいいしとても良く出来ています。ところで20代女性の靴、臭いんだ!」
『HUG FRIEND』というシリコンで出来た癒しグッズの提案に対して
(池辺氏)「これってエッチじゃない」
(池辺氏)「違うんかい?」
(池辺氏)「これは匂いするの?」
(学生)「しません」
(池辺氏)「あかんやないか!そこ重要」
『生活を彩るタオル』という花束の形状と色彩のタオルの提案に対して
(池辺氏)「コレは一回使ったら普通のタオルに戻ってしまうの?」(どうやら花束の形のままタオルとして使用するとのこと)
『スカートKAWAII ライトスタンド』
(学生)「イケヤとかに置く想定です」
(池辺氏)「そうですね。それは良いアイデアです。確かにこういう商品は単体で置くよりコンセプトで見せた方が良いね。」
池辺さんの審査に随行して感じたことをまとめると、以下のポイントを大切にして評価をされているということです
1)ターゲットをきちんと意識して企画を組たたえているか
「ちなみに20代社会人をどう捉えていますか?」
2) 振り切り、絞り込みが大切
「もう少しおじいちゃんに振り切った方が良い」「女性の太腿に絞り込んだ方が良い」
3)必然性が重要
「ところでワニであるべき理由は何ですか?」「何でクマなのか」
4)独創性を評価
「臓器の部分の仕組みがとても面白いです。」
5)理屈抜きで面白いもの、ぶっ飛んだものを評価
「君は面白さを発見することの天才ですね~」
それでは公開審査会、表彰式編に続きます。