教務部中野です。
自分で絵を描くときや、高校で看板や横断幕を作るときなどに応用できる、ワンポイントアドバイスです。
1年生のデッサン授業で、色の選び方をやりました。
最初に練習として、色のカードを白黒に置き換えた時の淡い→濃い順番に並べ替えました。色の要素があると、どっちが淡くてどっちが濃いかわかりにくいことがあります。そういう時は、目を細めると濃淡が見えやすくなります。
もう一つ簡単な確認方法としては、スマホなどのカメラを白黒モードで撮影します。身近に便利な道具が増えてきた現在ならではですね。
次に、白黒に置き換えた時に20~80%のグレーになるように、赤、青、黄など代表的な色でグラデーションを作ってみました。
「青」という色を選んだ時、20%と80%の青はもはや違う色ですね。
そして、20%の背景に対して80%の文字を重ねたらどうなるか。50%の背景に50%の文字を重ねたらどうなるか、実験をします。異なる色を隣り合わせにすると一見目立って見える気がしますが、実は対比という点では、馴染んで見えにくくなります。
一番強い対比は0%(白)と100%(黒)の組合せですが、一番見てほしい部分に色を使う時は、対比の幅が出るように工夫します。カラフルな衣装が特徴的なアーティストさんが、色んな色や柄を使っていても雑然としないのは、色の対比がとても考えられているからです。
皆さんも身近なお菓子や、ロングセラーの商品をモノトーンやトーナル設定で撮影してみてください。商品ロゴや、一番伝えたいメッセージに目が行くように、デザイナーさんは考えて色を使っています。
自分が作ったものがなんか見えにくいと思ったら、もしかしたら色の濃淡がうまくいっていないのが原因かもしれません。