【CSA -2024 3rd Presentation- 特別審査員】川﨑朱美子さんに密着取材しました(総評編)
こんにちは! 講師の天満屋です。
前回までの記事では、良い作品を見つけることと、
よく観察することが大切、と書きました。
最終回の今日は、絵やレイアウトの観察の仕方について書きます。
特徴③ 上達が早い人は、何が必要かを割と冷静に考えている
「私には画力が不足しているので」
「レイアウトのセンスがなくて」
などなどは、事実を漠然と述べているだけで、
上達しないことの理由にはなっていません。
気持ちはわかりますが、こういう言い訳は自らの上達を妨げます。
できれば早めに封印しましょう。
かわりに、レイアウトを上手になるには、あるいは画力をあげるには
どうしたら良いのかだけを考えることができれば、そこから上達が始まります。
そのためには、ただ漠然と「絵がうまくなりた〜い」と願うのではなく
「うまい絵の条件は何か」を考えてみるのも良いでしょう。
絵やレイアウトは、「画力」「デザイン力」というような超能力で構成されているのではなく、
「形」「構成、構図」「明暗」「色彩」「奥行き」「線」「空間」などなど
人間が感じるさまざまな要素が複雑に絡み合って、画面上に一つの世界を構成するものです。
それら全体の総合力を「画力」「デザイン力」と呼ぶのが正しいと思います。
たとえば「形」ばかりにとらわれていると、いつまで経ってもイラストを作品として仕上げる「構成力」は身につきません。
うまくなりたい場合、たった一つの要素ばかり追うのではなく、さまざまな角度から力を向上させる意識が大切です。
特徴① 上達が早い人は、良いお手本を見つける
特徴② 上達が早い人は、よく観察している
特徴③ 上達が早い人は、何が必要かを割と冷静に考えている
と3回に渡って、上達の早い人の特徴を私なりに書いてみました。
これらは3つとも、意識して心がけることで向上するものばかりです。
美術・デザインを勉強中の方の参考になればと思います。
最後に。
うまさだけが美術の価値ではないことも事実です。
独自の視点やこだわり、不器用な一面、好き嫌いなど、
あなたらしさが一番大切なスパイスでもあります。
自分と向き合うことも忘れないでくださいね。
それではまた。