卒制レポ!② -印刷サービスと手作業の上手な配分-

こんにちは! 講師の天満屋です。
先日OCHABIでは、卒業制作2016『欲しいから作りました』が行なわれました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

卒業制作点は、その学年のカラーが最も濃く出るイベントです。
今年の卒業生たちは、自分たちが欲しいもの、あるいは見て欲しいと思うものを作ろう!
という意気込みのもと、制作に励んできました。
今日はその中から、山﨑さんの作品をピックアップします。

山﨑さんの作品は、「食育」を題材としています。
なかでも主に幼児とお母さんに向けた内容をとりあげ、
それを「雑誌」という形で発信したい! と考えました。
さすが、エディトリアルデザイン(書籍や雑誌のデザイン)分野を志望している山﨑さんです。
そこで、クリアしたいポイントは以下の2つ。

・幼児とお母さんが楽しみながら学べる内容にする
・出来上がりは、本屋さんに並んでいるクオリティを目指す

本屋さんに並んでいるクオリティ、となると
それなりの紙とやり方で、印刷所で印刷してもらった方が雰囲気が出ます。
しかし、楽しみながら学べるようにと思うと、手を動かして遊べる仕掛けも盛り込みたい…
だが、その部分までも印刷所などに依頼すると、型抜きや貼り合わせの加工費がかかってしまい、
予算をオーバーしてしまう…

そこで、山﨑さんが取った方法は、
印刷所で印刷まで終えたものを納品してもらい、仕掛け部分の加工は手作業にする、という
少部数発行ならではのやり方でした。
結果的には、付録と仕掛け付きのワクワク感と、しっかりとした雑誌風の仕上がり、
その両方を実現できました。

「やりたいこと(=達成したい事柄)」と「できること(=時間や予算といった、現実面の制約)」の間で
模索しながらもベストパフォーマンスを目指すのは、デザイナーとして大切な姿勢です。
学生のうちは、そのへんの見通しが甘くて痛い思いをする人も多いですよね。
学校生活を送るなかで、レベルアップをはかっていきましょう!

天満屋のほかの記事を読む

20160323_hp_temmaya_yamazaki