こんにちは、講師の小原です。
皆様はボールベアリングというものをご存知でしょうか?
ボールベアリングとはその名の通り、金属のボールが入っており回転する、軸受け部を、より抵抗無くスムーズに稼動させるパーツです。
世の中には回転する「軸受け」が様々なところに存在します。
PC・ドライヤーなどの内部のファン中心部、自転車・スケボーなどの車輪など、長時間の回転運動に耐えるには、ただ単に穴のなかに棒を通した軸受けでは
摩擦が生じ、磨耗することにより軸受けの中心がずれてしまうということ、強い抵抗が生まれ、速度が低下してしまうなどということも起こりうるのです。
しかしボールベアリングは「軸」が通る中心の金属パーツの周りを同じく金属の球体が一周取り巻いており、その周りをさらに金属のリングで囲み、ひとつのパーツとして構成されております。
周りの金属リングは固定されても、「軸」が通る中心の金属パーツは球体によって自由に動くことができます。
これにより、様々な稼動箇所の動作を極めて円滑にすることができるとても優れたパーツなのです。
そのサイズも大小様々、身近にあるボールベアリングをいくつかご紹介しましょう。
これは表題にも出ておりますが、工房で使用されているルーターの軸受けに使われているもの。このルーターには一つにつき、3つのボールベアリングが組み込まれております。
こちらは染色工房にある版画を刷るための道具の一部、とても大きいベアリングが見えます。金属の球体がむき出しのタイプですね。
メンテナンス性を考えてのことでしょうか。
こちらも染色工房の版画を刷るための道具の一部、天板の側面がずれないように、しかし円滑に動くようにベアリングが配置されております。
こちらはミニ四駆、左のマシンは四隅に、円盤にただ穴をあけただけのコーナリングローラーが4個取り付けてあります。ノーマルマシンです。
右のマシンは四隅にボールベアリングを合計12個取り付けてあります。
見た目は6個ですが、なぜ12個かというと、ひとつのベアリングの中心にもう一回り径の小さいベアリングが仕込まれており、さらに抵抗を減らしているのです。フルカスタムマシンです。