【OCHABIの視点】環境を知ろう 森林編 ブランド木⁈③


こんにちは、指導部の戸田です。

前回、天然林の日本三大美林をお話ししました。
今回は、人工林の日本三大人工美林を紹介していきたいと思います。


■静岡県の 天竜すぎ
■三重県の 尾鷲ひのき
■奈良県の 吉野すぎ

それぞれどのような林木なのでしょうか。


天竜すぎ



天竜川治水のために植林されたのが始まり。
その過程で、荒れていた山間部の治水のために金原明善によって約250万本の杉が植林され、多くの人々によって管理されてきました
天竜すぎは、国産針葉樹の中でも第一級の最優良材とされ、曲がりが少なく、節部への皮の入りも少ないのが特徴です。
天竜すぎを使用したスターバックスとのコラボカップホルダーは話題にもなりましたね。

 

尾鷲ひのき



かつて紀州藩が林業を奨励し、海運を利用して江戸に木材を運んでいた頃よりの歴史を持っています。
急峻な地形とやせた土壌という木が生育するには非常に厳しい条件の中、ゆっくりと長い年月をかけて育った『尾鷲ヒノキ』は年輪が緻密で、耐朽性や強度も優れているのが特徴。
関東大震災の時に尾鷲ひのきの柱を使用した家屋の倒壊が少なかったことから、その名が全国に知られるようになったそうです。


吉野すぎ




造作材としても喜ばれている吉野すぎの中でも、柱や造作に用いられる赤杉とよばれる赤味の濃いものは、経年変化によっても秋目がよく残り、高く評価されています。
吉野すぎをはじめとする吉野林業では「山守制度」という独自の制度があり、山主と山守の厚い信頼関係により育成環境が丁寧に作り上げられてきたことは特筆すべきではありますが、平成以降、現代に則した新しい管理の方向性が模索されているようです

都市の繫栄と共に需要が高まっていった木材。
古くから都が幾度となく建設されてきた畿内周辺ではそのほとんどがはげ山になったといいます。
人間の経済活動は愚かな面もありますが、一方で次世代に残すよう並々ならぬ努力の跡が見えてくるのも、忘れてはならない事実だと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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