デザイン・アート科に入学して、現在EC運営代行・制作代行の会社にお勤めの卒業生、かじわらあゆみさん(2013年度卒業)はどんなOCHABI生だったのか、インタビューしました!
【プロフィール】
かじわらあゆみ 株式会社ワンプルーフ
「御茶の水美術専門学校 スプリングプレゼンテーション」ポートフォリオ奨励賞受賞
Q1.現在何をしていますか(2016年)
A1.webデザインをしています。
コンサルタントが様々な解析からお客様にサービスを提案して、ディレクターが進行・品質管理をし、デザイナーが制作をする、という流れでチーム制をとりながらいろいろつくっています。わたしはwebデザイナーとして、主にPhotoshopを使用して、広告画像や商品LPを作っています。たまに名刺やDMなどの紙媒体も。
お客様とのやり取りは、主にディレクターが窓口となって、メールやお電話、chatworkなどでいたします。
デザイナーが直接お客様とやりとりすることは少ないですが、必要に応じてすることも。
自分が窓口になると、直接制作したものの感想をダイレクトに聞くことができて嬉しい!
Q2.OCHABIへの進学はどうやって決めましたか
A2.都内の美術専門学校へ体験入学に行って、カリキュラムの内容や雰囲気を比較して決めました。
一番の決め手は、体験授業で絵本をつくったときに、講師をしていたオダ先生に教わりたいなと思ったことです。
また、コミュニケーションの授業風景を見学させて頂いたときに「なんだか成長できそうだな!」と感じたことも大きいです。あとはやっぱり御茶の水がすきで♡*写真は現在の体験授業の風景です。
Q3.入学してからの1年を振り返り、印象に残っていることはありますか
A3.海外文化研修、企業プレゼンテーション
1年時にイタリアに行きました!ずっと行ってみたかったポンペイに行けて嬉しかった〜!
特に印象にのこっているのは下記の3つです。
・フィレンツェのシスティーナ礼拝堂の椅子に腰掛けて見上げた壁画!ふるえた!
・ヴェネツィアの運河沿いに腰掛けて食べたうす〜いピザの美味しさ
・各地の教会で祈る人々にさす光の美しさ
企業プレゼンテーション
アートチームの舞台監督や、チーム発表の際のプレゼンテーターを担当させてもらいました。
信頼して任せていただいたんだと思うと嬉しかったので、それに応えられるようにと必死でした。
大勢でひとつのものを創るという難しさを体験できたこと、劇場の方とのやりとりや、備品の手配方法など、様々な部分で勉強になりました。
Q4.2年生の時に印象に残っていることはありますか
A4.同級生の有志10人での壁画制作では4日間の学内作品展内にて、『思い出の共有』をテーマに、お客さんの「思い出」を作品として描くことで共有するという、観客参加型のライブペイントを行いました。
1日かけて1枚をしあげ、次の日はその上に絵の具をのせて新しい1枚をしあげていく。
地層のように4枚の作品と共に思い出を積み重ねて完成させるライブペイントとなりました。
はじめての絵本制作では、「わたしが明日もわたしであること」をテーマに『JOURNEY』というタイトルの絵本を制作しました。
絵の使い方、言葉の選び方、製本のコツ、ロゴ制作の流れ…絵本づくりのために何が必要なのか、どんな考え方・見方をしたらつくりたい絵本に近づくことができるのかオダ先生にたくさん相談にのっていただきました。すっごく楽しかった!
デザインを通して陸前高田市の復興を支援するというプロジェクトでは、地震や津波で失われてしまった店舗を再建する際のロゴや店舗のデザイン、プレゼンテーションを行いました。
現地で取材をし、持ち帰って会議を重ね、再度現地を訪れてプレゼンテーションするという形のため、そこに生きる方々とつながることができたことが一番嬉しかったです。
また授業とは違い、実践的な体験ができたことも大きな糧になりました。
Q5.現在の活動で役にたった授業は何ですか
A5.イラストレーションの授業です。
デザイナーとしての視点から、データの作り方や連絡の取り方まで、ワクワクする教材で学べたこと、ほんとうに感謝しています。
直接現在の仕事に直結するようなことでいうと、Illusurator、Photoshopの授業。
選択は進路のことよりも【すき】【やりたい】を基準に決めていました。そうしておいて良かったな~と思っています。
Q6.2年生は進路決定をして行く時期ですが、どのように考えていましたか
A6.2年に入ったばかりのころから、インターンや説明会など活動的に動いていたつもりでいたので、まあなんとかなるだろと。(ところがどっこいぜんぜんだめでした!)
エントリーだけのものも含めると、50社くらい受けました。就活のためのセミナーなんかにも参加したり!受けたいなと思った会社(出版関係)の多くが大卒以上を条件にしていてエントリーの時点で落ちてしまったので、就活が始まる前に色々調べておくべきだったなと思いました。
就活中に一番感じたのは、「就活向けの作品作り」を全くしていなかったな〜ということです。
ポートフォリオの中は、自分の世界丸だしって感じで、汎用性のあるデザインや、実用性のあるものがほとんどなくて、でもそんな自分をわかってくれる会社があればいいな〜と思っていました。
たくさん落ちたのは辛かったし、実際そういう会社に出会えたから言えることなのかもしれませんが、学生時代に思う存分に「自分の作品」を作ってきたから、自分がどういう人かわかってもらえる材料がたくさん用意できました。
Q7.3年生の時に印象に残っていることはありますか
A7.詩集の挿絵制作は、夏のプレゼンテーションにて作家さんにお声がけいただき、同級生の湯下さんと一緒に詩画集の挿絵を数点描かせていただきました。
出版記念パーティではたくさんの作家さんとお話しする機会をいただき鎌倉・銀の鈴社で開催された原画展では、やなせたかしさんと一緒に展示を…という素晴らしい体験をさせていただきました。
すべての詩にメロディがつき、昨年その演奏会も行われました。増刷もされ、課題図書にも選出されたとのことで本当に嬉しく、ありがたく思っています。
卒業制作実行委員会としてはデザインチームとして、DMや入り口に飾るポスターなどを作成しました。
学生最後に、みんなと何かを作れるチャンスだ!と思い参加しました。
あと自分の卒業なので、何でもいいので関わりたいというのもありました。
個展は、ブックイラストレーションの平野先生が1年に1度は展示を開くとお話してくださってそのペースなら、わたしでも続けることができるんじゃないかな?と思い、記念すべき1度目は時間がたっぷりある学生のうちに!と夏前に計画を立て、いつかはここで個展がしたいと!と憧れていたカフェにお願いして、3月の卒業ギリギリに開催しました。
描いてる時も、準備もとっても楽しかったけれど、だいすきなお店に飾らせてもらって、だいすきな人たちに会いに来てもらえて、「ありがとう」をたくさん言えるって本当に嬉しいことだな〜と。
Q8.卒業制作について聞かせてください
A8.LOOPという絵本雑誌を制作しました。
卒業制作のテーマを決めるにあたり、自分の人生を振り返ってみたとき 頭に浮かんできた言葉が「ループ」でした。
すべてのものごとは影響しあい、めぐっていく。 大きなめぐりの中で作品をつくり、誰かに届けるということ。
その難しさや楽しさを、卒業前に経験したいな〜という思いと、自分が大すきなものを通して誰かとつながりたい、という思いから絵本雑誌を制作することに決めました。
取材を通してのつながり、手に取って読んでもらうというつながり。私の何かが誰かに影響するということの可能性。
個人制作よりもずっと怖かったけれど、ずっと濃くてたのしかった!挑戦してよかったです。
つたなかったり、もっとできたかなとか勉強不足だったかなとは思うけれど、はじめからおわりまでハッピーな気持ちで制作できたのが嬉しかったし、そうあれたことがその後の自信につながったように思います。
Q9.卒業後はどのように過ごしていましたか
A9.4月までインターンに行きつつ旅行に行ったりと遊んで、4月から正社員として弊社に入社し、今日にいたります。
都会だけど静かで緑いっぱい、手創り市や御会式など文化的な行事もたくさんある雑司ヶ谷での生活は、サイコーにたのしい2年間でした。居酒屋に通って幅広い年齢のお友達が増えました。
展示について…1年に1度は、絵本メインの個展をひらくことを目標にしています!
グループ展には、3〜4ヶ月に1回くらい参加。
また、個人的に、紹介ベースで、チラシやDM、名刺、ポスターなどなどつくっています。
Q10.今後の予定は?
A10.就職後の2年間は遊びまくろう!と決め、旅行にでかけたり、ごはん会をしたりとたくさん遊んだので今年からは、お金をためながら上手く遊べるようにするぞと思っています。
職場でも後輩ができるのでしゃきっとしつつ、自学にも励む予定です。
どこかで会えたら嬉しいです。よい日々を!
かじわらあゆみさん、ありがとうございました!
注)在籍当時とインタビューした時点では授業内容に変更があります為、本文中に出てきた授業には現在行っていない内容もあります。