第1 章 新しいリーダー論
地球が持続可能な世界であり続けるために日本の役割は大きいと考えられています。世界のだれもが納得できる形で日本が世界に貢献する必要があります。既に、日本の文化や知識や技術は莫大な蓄積を果たしていて、日本ブランドとして世界に知れ渡っています。他方で日本の多くの企業が行き詰まりを感じているのも事実です。
日本の成長は喫緊の課題ですが、それを実現する多くの中核的専門人材が必要であることも明白です。その中核的専門人材の役割とは、閉塞感のある企業の常識(パターン化された考え方や発想パラダイム)をパイク(突破)し、今までに蓄積された多くの社内文化や知識や技術を、新しい視点(考え方)によって再構築し、新しいビジネスモデルを次々と生み出すという大きな任務があります。
企業の行き詰まりの多くは、技術の行き詰まりではなく、発想や考え方の行き詰まりであることが殆どです。つまり企業に所属する人々の考え方が変わるだけで、従来の知識や技術を全く新しい発想で組み直し、全く新しい商品をデザインすることができるようになります。「考え方」が「考え方」をつくる。言葉でいえば簡単ですが、やはり『どのように考えるのか』という思考フローを身につけることが必要になります。これが今回ご提案する視点教育のモデルカリキュラムです。