【ENRICHING】中核的専門人材は、どのように生まれるのか?

第1 章 新しいリーダー論

オフィスワーカーの「普通の人々」が中核的専門人材の予備軍ということになります。その普通のオフィスワーカーがチームやプロジェクトや組織のリーダーへと成長するためには、何が必要となるのでしょうか。簡単に言えばリーダーとなるに相応しい「考え方」や「判断」や「決断」や「実行力」が必要になります。

リーダーを育てることに、2つの視点があります。1つは、リーダーとなる人間はもともと素質を持っている「選ばれた人々」という考え方です。これを仮に「パターン・リーダー論」と呼びます。いくつかあるリーダー像のパターンに当てはめていく考え方です。したがってリーダーになるための方法論を身につける必要があります。

もう1つは、リーダーには「リーダーらしい考え方」があり、その「リーダーらしい考え方」を手に入れれば、誰もがリーダー、つまり中核的専門人材になれるという考え方があります。これを多様なリーダー像論「ダイバーシティ・リーダー論」と呼んでみます。リーダーらしい視点(考え方)を身につければ、誰もがリーダーになれるという考え方です。時にはオケージョンごとに異なるリーダーが出現するということです。ダイバーシティ・リーダーになれる可能性がある人は、すべてのオフィスワーカーの方々です。

逆の言い方をすれば、いまリーダーではない普通のオフィスワーカーの人々は、単に「リーダー的な考え方」が足りないだけということになります。今回の専門学校学生と企業研修に共通するモデルカリキュラムは、誰もがリーダーになり得る、「リーダーとなれる考え方だけ」を手に入れればよいという「視点教育プログラム」を提案しようとしています。

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