学校を卒業したら -過去の作品の扱い-

こんにちは! 講師の天満屋です。
先日OCHABIでは卒業式がありました。
晴れ着に身を包んだ五十五期生達は、
思い思いの表情でその日を迎えていました。

卒業するということは学生ではなくなるという事なので、
部屋の掃除などをして気分を一新する人も多いと思います。
そんな時に悩ましいのが過去の作品の扱いですね。
制作活動を続けて行く場合には作品は増える一方なので
収納スペースは切実な問題です。
でも簡単に捨ててしまって良いんでしょうか?

私はと言えば卒業してから早○年も経ちますが、
いまだに押し入れの中からかつて作った作品がゴロゴロ発掘されます。
新しく出土する度に年代を確かめ、ノートの筆跡から当時の生活に思いめぐらせる
その様はまるで考古学者です。
そんな事をしていると一向に片付かないのですが、最近ではこの発掘作業自体が楽しいので
ある程度の地層を保てるように捨てすぎないようにするようになりました。

当時は大失敗したと思った作品が、今にして見ると案外悪くないように思えたり、
反対に、良く出来たと思っていた作品が、なんだか物足りないものに思えたり。
過去の作品と向き合うと、自分自身の物の受け取り様の変化を感じられます。

ということで、個人的には過去の作品はどんなにへんてこな物でも、
今の自分を知るための材料として、ある程度手元に残すことをおすすめしたいです。
実物が一番ですが、画像として残すのでも可。
後からその当時が思い出せるように、記憶のスイッチは多い方が良いと思ってます。
捨ててしまうのは簡単ですが、そうするとスイッチ自体が失われてしまいます。
このへんはその人の生き方のポリシーも絡んでくるので、もちろん異論はあると思いますが、
少なくとも私は「とっとく派」です。

卒業してすぐはまだ記憶が新しいのでしっかり向き合う事が難しいとは思います。
いっそ捨てたい!くらいに思える作品もあるかも。
でももしかしたら未来の自分の役に立つかもしれないので、
捨てちゃう前にいったん考えてみて欲しいなと思います。

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