デザインアート思考™
OCHABI 学校法人服部学園

実証講座 3 (スクー)

スクーとの連携によるネットワーク活用実証講座

2017年12月17日 13:00~14:00 スクーにてネット配信

ターゲット ▶ ネット学習を望む社会人 139名

EMBODYINGⅡにおけるUNIT2「デザインができるようになる」プログラムの内、「デザインの読解」を60分のネット実証講座として成立できるかどうかを試行した。当日の視聴人数は139名でした。以下にネット上での募集コンテンツを掲載します。

この世にあるものはすべてデザインされています。必ず誰かがデザインし、制作しています。
これらのデザインを理解するためには、デザインされたものの制作意図(=コンセプト)を読み解けるようになることが必要です。
この授業では御茶の水美術専門学校より先生をお招きし、「モノやシステムを通じて、裏にある意図を読む」を軸に、デザインアート思考™について学びます。
1つの製品のデザイン意図を読解できるようになると、競合する多くの製品の制作意図見えてきて、やがて「社会的な人々の行動意図」も大きなひとつの流れとなって読み解けるようになります。デザインアート思考™は、デザイナーだけが身につけておくものではなく、すべての職種の人に必要なスキルです。最終的に、デザインアート思考™を身に付けることで、社会の流れを捉え自分の仕事にフィードバックできるようになりましょう。
※この授業は、文部科学省委託事業「専修学校による地域産業人材育成事業」の教育プログラム開発プロジェクトを、オンライン授業として行うものです

デザインアート思考™を手に入れる −モノやシステムの裏にある制作意図を読む−

2017年12月17日公開 01:00:00

授業の流れ

◎デザインって何?
◎人類史をデザインで想像してみる
◎今あるデサインを読み解く
◎デザインを読み解く演習
◎制作意図を読解する領域を拡大する
◎未来のデザインのキーワード
【授業の感想】
スクーのインタラクティブなチャット方式により実際の実証講座に近い形でのやり取りが可能であることが講師の実感としては実証できました。実際に受講している感覚を高めるためには、こちらからの質問と視聴者による回答コメント、そのコメントを基にさらに講師が答えるといった「双方向ポイントを最低でも2か所は設ける必要がある」ことが解りました。
【スクーの視聴データ】
【スクー受講生の代表的なコメント】
A. デザインとコンセプトについて

男性:人が作ったものはすべて"デザイン"されている

男性:制作意図=コンセプト

男性:誰かを幸せにするために人類はデザインをする

男性:人類史=デザインの歴史

B. 文字というデザインについて

男性:文字そのものが意図をもって作られたものだと考えられますが、漢字っていうのは発明者の意図が見えやすい文字ですね。

女性:森という漢字はパースがかかっている

男性:森には遠近法が隠れている!

C. AIというデザインについて

男性:人間のための道具でありかつ人間らしく振舞う機械。人間がどう機械をどのように使うかが問われる時代になっている。

D. マーケティングについて

男性:マーケティングはデータの分析ではない。

男性:マーケティングは人の心・意識に対するアプローチ。

男性:マーケティング=人の気持ちをどう掴めるかどうか。

E. 生茶を読解する

男性:自動販売機で水が売れる時代→お茶が売れなかった→自宅で飲む習慣があった(温かい飲み物)→ネーミングから変える。

男性:ある料理人が師匠から言われ続けた言葉として、「すべてのことに根拠がなければいけない」。デザインもそういうことなのかもしれませんね。

男性:デザインは、見た目のデザイン・感触・シンプルなどといった事柄を人間の本能で求めていること。

F. イノベーションについて

スクー教務課:ホントのイノベーションはイノベーションとして意識させないイノベーション。手で感じられるホンモノ感。

女性:デザインする人は人間をよく見られる人ですね。

女性:人類史はぐるぐる回って繰り返しているけれど、その円が大きくなっているようですね。

G. 絵またはデッサンの時代

男性:音→絵→文字→絵+文字=現在

女性:文字→絵を使い直感できるようなあらわしかたへ。

女性:絵文字、ピクトグラムの時代?

男性:インフォグラフィックスも絵と文字が融合していくその過程で生まれて来たものなのですね。

男性:デッサン=「観る・考える・伝える」を高速で回転させる行為。

H. 地球オリエンテッド

男性:デザインを消し去ると本質が見える???

男性:地球は、キャンバスのようなもの。(前提条件とも)

女性:SDGsとデザイン?どうつなげる?

女性:デザインは単純だけど凄いですね。

男性:デザインというとセンスが先行するものと言われますけど、ロジックとセンスが両輪のように関係しているものなのですね。

【実証講座成果の判定方法】
国立大学法人東京医科歯科大学 大学院 医歯学総合研究科・生命理工学系専攻特任教授
竹本佳弘理学博士からのご提案により、講座成果の判定方法は公開講座受講前と受講後でVAS (Visual Analogue Scale)で講座に関するアンケートを実施し、ボックスプロットにより受講前後の比較を行いました。 アンケートは10段階の任意の数字に自己申請によるチェックを入れるアンケート方式で数値比較を行い、能力別に25%グループ、50%グループ、75%グループの3段階のグループ分けで伸び率を図表する「箱ひげ法」を用いることとしました。「統計解析にはR version 3.4.0を用いました。個人情報への配慮としては、事前に対象者に講義評価が研究を伴うこと、データは個人が特定できないように無記名で回収すること、データは統計的に処理すること、調査への協力は自由意志であることを説明し調査表へ概略を明記することで配慮しました。」

引用文献
・R version 3.4.0 (2017-04-21) -- "You Stupid Darkness" Copyright (C) 2017
The R Foundation for Statistical Computing Platform: x86_64-apple-darwin15.6.0 (64-bit)

【東京医科歯科大学における公開社会人講座分析】
【明治大学実証講座分析 対象:社会復帰を目指す主婦】 全4回の授業前・後にアンケート記入
下記は一部サンプルとなります。
身地大学における実証講座のデータ分析結果は以下の通りです。(左表はアンケート用紙サンプル)

図の見方ですが、箱の中に50%グループのデータが入ります。上下のヒゲの部分がそれぞれ25%と75%のグループのデータが入ります。箱内の太い線が中央値です。小さな丸は外れ値で、中にはそのような人もいるかな?といった意味合いです。中央値もひげ位置を観ても受講前後で「自己判断の価値数字」が明らかにアップしています。前2つの質問はあまり差がないように見えますが、この講座の目標でもある後ろ3つの質問(問題を見通す、順序立てて説明、端的に発表)は大きな差を見ることができます。