成果報告書「スマホでキャリア・アップ『新規事業開発型デザイン・アート思考』社会人学び直しプログラム開発実証」
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9・次のフローは、新しく生まれたアイデアに基づいて、最初の形化を「Prototyping:試作モデル」を製作するステージです。Prototypingは、ユーザーが思い描く理想の形化に近づけていく「試行錯誤のプロセスを踏む段階」になります。・多くの「失敗をすることが、実は成功への近道である」というのが、このPrototypingの思考法です。失敗を恐れがちな日本人には重要な思考法です。「失敗は成功の母」というエジソンの言葉が思い出されます。・最終のプロトタイプが出来上がれば、あとは生産技術に移して量産モデルを作るだけとなります。しかしデザインした新しい商品がヒットとなるためには、的を射たコミュニケーション戦略が必要になります。それがStory Telling:まだ誰も見たことのない新しい商品のベネフィット(利益享受)を、どのようにユーザーに理解できるように市場に投下するか?・「人の心を動かす物語性のあるコミュニケーション戦略」を構築する必要があります。・その商品を購入したユーザーは、どのように自分の生活が夢のように変わるのかを物語として理解できる必要があるのです。それを市場導入コミュニケーションとして展開していく必要があります。これを「共感戦略」と呼びます。ジョブスはこうした「一連のデザイン思考作業」を一人で行っていたというのがIDEOの分析だったわけです。

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