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線は視覚情報、絵は視覚情報他者によく伝えるためには、「絵は情報である」ことを理解する必要があります。情報とは伝える側と伝えられる側が「同じ意味を共有する状態」を指します。洞窟壁画の絵は、狩猟時の外界をリアルに再現しチーム間で「同じ意味を共有するのに有効」であった事実を示しています。いまTV で古典落語をドラマとして再現する番組が話題となっています。落語の「語りという伝達様式」を視覚化したのです。このことによって鮮やかに江戸庶民の暮らしぶりやコミュニケーションや感性が蘇ってきます。絵は見たままが伝わる視覚情報です。この現実世界の情報を得る中で、視覚情報は五感センサーの80% 以上を占めるという重要な役割を果たしています。つまり「絵は現実をよく伝える」という道具です。
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